テレワーク(在宅勤務)中心の勤務からオフィス出社に移行する中で、逆にeランニングに注目が高まっています。
本記事では、中小企業の管理職を対象に現場視点での管理職研修を提供している大橋高広が、中小企業、零細企業にとって、効果的なeラーニングの実施方法を解説します。
中小企業の成長は伴走支援型研修による
幹部職員・管理職育成が欠かせません
eラーニングは効果がないと言われる理由

テレワーク(在宅勤務)が広がった中で、eラーニングを採用する企業が増えました。しかし、eラーニングがないという経営者や従業員の不満も噴出しました。
eラーニングに効果がないと言われる大きな理由として、「eラーニングを受講させて終わり」という計画にあります。
管理職研修をはじめ、人事研修において、eラーニングで実施した方が効率が良い研修内容もあります。
しかし、何事もそうですが、「研修を受けて、アンケートや感想文を書けば終わり」というような研修計画では全く効果はありません。
そのため、経営者や受講者である社員から「効果がない」「意味がない」という不満につながります。
- eラーニングの受講のみで終始する
- eラーニングで学んだ内容をアウトプットする機会が設定されていない
- eラーニングで学んだ際の疑問を解決できない
- eラーニングを受けて成長した実感を見出せない(伴走支援のパートナーがいない)
パソコンやスマートフォン、タブレットといったデバイスからインターネットを通じて電子化された教材や研修資料を学ぶ学習形態です。
インターネット環境さえあれば、時間・場所を問わず、受講でき、実施する企業も研修会場や研修講師の手配をしなくて済むため、コスト削減効果もあります。
eラーニングは、事前に電子化された動画や資料をもとに学習が進みます。
中小企業の成長は伴走支援型研修による
幹部職員・管理職育成が欠かせません
管理職研修におけるeラーニングの課題

近年、法人研修としてeラーニングを提供する機会が増えており、その中には定型化ができない管理職研修をeラーニングで提供している研修会社が増えています。
その多くが、管理職に必要なコーチングやチームビルディング、部下との円滑なコミュニケーションが重要と掲げて、研修内容に盛り込んでいます。
また、中には「部下から本音を聞き出すためには、1on1のコミュニケーションが大事だ」と力説するeラーニングも存在します。
しかし、1on1のコミュニーションが機能していれば、管理職と部下との間に不協和音は起きず、とっくの昔に職場の問題は解決しているはずです。
いまだに上司と部下との人間関係が職場の問題の原因として挙げられていることを考えると、研修内で「1on1のコミュニケーションが大事」と説うだけでは意味がありません。
「1on1のコミュニケーションはどうやっておこなうのか」が大事であり、研修中に参加者同士のグループワークや意見交換が大切となります。
そのため、電子化された研修内容を長時間動画で流し続け、参加者ひとりが黙々と課題をこなす形式のeラーニングには高い研修効果が望めないことは明らかです。
eラーニングが悪いわけではありません。理論学習のみ研修を終わらすだけの無機質な学び方に問題があります。
中小企業の成長は伴走支援型研修による
幹部職員・管理職育成が欠かせません
eラーニングのメリットと問題点

eラーニングのメリットは、研修カリキュラムが事前に電子化されており、従業員が受動的に受講する形式が採用されています。
そのため、企業側は育成研修にかかるコストを削減でき、研修対象者である社員は自分の業務の合間に受講でき、自分のペースで研修を進められます。
- 育成研修に関するコストの削減
- 社員が仕事のスケジュールに合わせて、受講できる
- 基本的な考え方などの理論学習を事前に学ぶことができる
- 早送りや受講を飛ばすなどの不正ができない
eラーニングは定型化された学習内容が中心となります。
新人研修の場合、名刺の渡し方や挨拶の仕方、管理職研修(マネジメント研修)の場合はマネジメントの基本的な考え方など座学を中心とした理論学習となります。
一方で、管理研修をはじめ、人事部が実施する研修の多くはコミュニケーションを中心としたケーススタディや受講している同僚との意見交換、グループワークを通じて学ばなければ効果が薄いことも間違いありません。
また、eラーニングの多くが「会社から受講させられる」といった感情が強くなりがちで、受講者の多くは受講自体が「めんどくさい」と考え、講座を早送りで飛ばす、流しっぱなしにして別作業をする、カンニングするといった不正に走りがちです。
多くのeラーニングは「早送りができない」「受講を飛ばせない」「受講後のテストで理解度を測り、不合格の場合はフォロー講座を受けさせる」といったさまざまな対策をおこなっています。
eラーニングは従業員が受け身で参加するものであり、そもそも「会社の命令だから仕方なく受けている」という意識がある限り、どんな対策をしても高い効果を得ることは難しいといえます。
- 受講中の意見交換やグループワークができない
- 社員が受け身で受講してしまう
- 受講中に質問ができない
- 信頼関係の構築やコミュニケーション能力の向上、人事評価時の接し方などを学ぶことが難しい
今後、中小企業が継続的に成長するために欠かせない管理職へのマネジメント研修(管理職研修)は、部下との信頼関係の構築やコミュニケーションの取り方、部下を評価するための普段からの接し方などは座学では難しいと言えます。

管理職研修をはじめ、人事研修は、同僚との意見交換やグループワークを通じてマネジメント力やコミュニケーション力の大切さを学んでいかなければなりません。
中小企業の成長は伴走支援型研修による
幹部職員・管理職育成が欠かせません
忙しい管理職だからこそ、eラーニングは最適

予算達成や部下の育成、チームマネジメント、自分自身のノルマの達成など、とにかく忙しい管理職には、eラーニングは最適なツールであることは間違いありません。
eラーニングには「時間と場所に縛られず、従業員も参加しやすい」、「研修講師や会場を手配しなくても済むため、経費を削減できる」などのメリットは確かに存在します。
少数精鋭でプレイングマネージャーが多い中小企業では、常に忙しい管理職は時間の合間を縫って、参加しやすい環境を構築できます。
最近では、出社勤務に切り替えている企業も増えていますが、在宅勤務者を始め、出張が多い管理職にとってもeラーニングのようにインターネットを通じて受講できる研修は、従業員の研修会場への移動時間や会場レンタルなど経費削減にもつながるため、需要が高いと言えます。
しかし、能動的に受講を促されるeラーニングには、業務時間を使ってまでeラーニングへの参加を促す会社に不満を持っています。
業務として管理職研修を実施するのであれば、理論学習や基本的な考え方といった研修はeラーニングで学び、管理職(管理職候補)が研修効果を実感し、現場で活かせたかどうか、研修内で学んだことを実践できるか、そして研修中に芽生えた疑問を即座に解決できるかが大切です。
中小企業の成長は伴走支援型研修による
幹部職員・管理職育成が欠かせません
伴奏支援型eラーニングが管理職研修の効果を最大化

忙しい管理職のためには、eラーニングを導入し、効果的なものにするためには、3つのステップが必要です。
管理職研修を成功させる研修として、伴奏支援型eラーニングがおすすめです。
ステップ1:eラーニングを含めた人事研修計画をの実施
eラーニングの欠点は「社員が受講させられている」という、いわば「ただこなすだけ」の人事研修になっているという点です。
確かに管理職研修では、マネジメントに必要なスキルや考え方、部下との接し方といった理論学習も含まれます。
こうした理論学習をeラーニングで実施することは、企業としても研修コストを抑えられ、本当に必要な人事コンサルタントによる指導や研修に予算をつけることができます。
そのため、効果的な管理職研修を実施する上では、現場で行われれる管理研修と同様に人事研修計画の策定が必要です。
人事育成目標や研修スケジュールを明確化にする
eラーニングでも人事育成目標や研修スケジュールを作成し、KPIを立てて、計画通りに実行していくことが大切です。
ステップ2:人事コンサルタントによるフォロー体制の導入

eラーニングで管理職に必要な考え方やマネジメントの本質を学んだ後は、研修や実践をおこなわなければなりません。
管理職研修で学んだことは、実践しなければ意味がありません。
それには、人事コンサルタントによるフォロー体制が大切です。
eラーニング中で生まれた疑問を解決するためにも職場の課題や問題を解決した人事コンサルタントによるフォローが必須です。
中でも学んだことを実践したり、同僚との意見交換をするグループワークは、プロの人事コンサルタントがいて、
ここまでは、オンラインLive研修でも導入しています。伴奏支援型eラーニングは次のステップが最も効果を発揮します。
ステップ3:月1回以上の人事コンサルタントによるセッションを実施
管理職研修をはじめ、人事研修は数日間のうちに実施すれば良いというわけではありません。
効果的な人事研修はマイルストーンを設置し、KPIを目指して進行していくことが大切です。
そのうちのひとつが人事コンサルタントによる月1回以上の定期的なセッションの実施です。
つまり、eラーニングもしくは人事コンサルタントによる現場研修で得たものが、しっかりと現場で実践でき、効果が発揮できているか、答え合わせやさらなる疑問、課題を解決できる場を設定することです。
現場での部下の育成がどう改善したか、KPIを元に自分のマネジメント能力が向上しているか、さらには現場ならではの新たな課題や解決方法を人事コンサルタントに直接相談・報告できます。
理論学習はeラーニングで実施し、コストや時間を削減し、本当に必要な"実践した後"の振り返りや新たな改善策を見つける場に予算をかけることができる、それが伴奏支援型eラーニングの特徴です。

巷ではeラーニングには効果がないと言われています。しかし、伴奏支援という機能がしっかりと備わっていれば、eラーニングは悪いものではなく、eラーニングと現場による研修との相乗効果を得られます。
中小企業の成長は伴走支援型研修による
幹部職員・管理職育成が欠かせません
eラーニングやオンライン研修でよくある質問

eラーニングにおいて、中小企業の経営者様からよくいただくご質問について、おまとめしました。
中小企業の成長は伴走支援型研修による
幹部職員・管理職育成が欠かせません
幹部人材の育成・採用でお困りの方はお気軽にお問い合わせください
中小企業の経営を安定させるには、戦略と実務能力を兼ね備えたナンバー2の存在が欠かせません。
大橋高広は人事コンサルティング業務を通して、数多くの中小企業の経営者や現場スタッフとの面談を繰り返してわかってきた、幹部人材の育成や採用を成功させるメソッドを提供しています。
「会社の経営を安定させたい」「現場スタッフが生き生きと働ける職場環境を作りたい」「ナンバー2をはじめとした幹部社員を育てたい」とお考えの経営者はぜひお気軽にお問い合わせください。
多様な働き方が浸透する中、テレワーク(在宅勤務)も広がっていますが、オフィス勤務を促す企業も増えています。そんな中で、eラーニングが再注目されています。